介護食士になるには

介護食士は資格を必要とする職種なので、介護食士として働きたいと思ってもすぐに職を得ることはできません。介護食士になるには公益社団法人全国調理職業訓練協会が指定するプロセスを経て認定を受ける必要があります。介護食士の資格は国家資格ではなく、公的な認定資格として認められているのが特徴です。資格を取得するには試験に合格すれば良いというわけではなく、介護食士として欠かせない知識と技術を習得するための講習会に参加しなければなりません。

同法人が指定している調理系の専門学校や短期大学、専修高校などの訓練校で介護食士講座を受講するのが第一歩です。そして、講習会を修了してから試験を受けて合格することで介護食士の認定を得られます。介護食士の講習会では学科と実習の二つに分かれています。学科では栄養学や食品学、食品衛生学などに加えて、医学的基礎知識や高齢者の心理なども学ぶのが特徴です。高齢者介護の一環として貢献できる人材を輩出することが目指されているからです。

実習では理論を学んで実践する機会が設けられていて、学科よりも実習の比重が大きくなっています。また、介護食士はステップアップ式になっていて、3級から始めて1級まで取得することができます。介護食の基礎を身につけられるのが3級で、2級以上になると普通食だけでなく生活習慣病の予防職や病気を患っている高齢者のための低栄養食なども的確に作れるようになるのが特徴です。